AYA:男鹿のナマハゲ、女鹿のアマハゲ

「アマハゲ」とは、国の重要無形民俗文化財に指定されている遊佐町の正月行事。
遊佐町といっても、女鹿(めが)、鳥崎(とりざき)、滝ノ浦(たきのうら)の三地区でのみ行われているレア行事です。
 
 
新年を迎えた夜の闇の中、地区内を練り歩くのはケンダン(要は藁のマント)を身に纏い、鬼や翁の面を被った男性達。
ドンドコ太鼓を鳴らし、奇声をあげてお家を訪問します。
勿論子ども達は大泣き
「ちゃんと勉強します〜
「いい子になりますぅ〜
と正に阿鼻叫喚の図(笑)。
 
でも、決して恐ろしい鬼などではないんですよ。
確かにアマハゲは怠け心を戒める役割を持ちますが、同時に招福の神様でもあり。
なので、アマハゲを迎えるお家ではお酒を用意してもてなしたり、落としていったケンダンの藁は神棚に供えたりします。
家主の肩を揉み、労をねぎらっていくアマハゲもいるとか。
三地区にのみ伝わる行事ですが、その地区毎、奇声などの決まり事に少々の違いがあるのが面白いですよ。
 
アマハゲの由来には諸説ありますが、名前は「アマメ剥ぎ」からきているらしいです。
 
アマメ→炬燵や囲炉裏にあたってばかりいると出来る火だこの方言名。つまり怠惰の印ですね。